[]吉祥寺駅前広場 LEDでクリスマスライトアップ

 吉祥寺駅の北口前にバスのロータリーで囲まれるようにしてある広場。ここは祭りの時期に櫓が立つか、工事期にクレーン車などが駐車したり、資材置き場になったりする以外に有効活用方法がないもったいない空間。



本来ここは、南口にも同様のロータリーを整備し、駅の南北にバスロータリーを完成させて、西武、京王、小田急、関東という4つの路線バス、およびこれにリムジンや京急なども加えた空港直行バスなども含めて乗り口、降り口、行き先や時間帯によって南北に機動的に発着できるように整備するはずのものだった。しかし、地上げ、居座り、占有、バブル経済で不動産価値の膨張と破綻などの経緯が重層的に重なり、結局北口のみの整備で中途半端にとまり、南口は取り残されたことによるもの。かつて国際航業事件が発生し、長く幽霊ビルになった現在のユザワヤが入居しているビルはその象徴的存在であった。もはや南口の整備はほとんど絶望的状況だが、実際はたいへん危険な状態でもあり、物流にも大きな制約が出ているので、吉祥寺が抱える深刻な課題。



 さて、この北口広場、数年前から折につけ、装飾としてLEDで飾り付けのライトアップがなされるようになった。ただ今はクリスマスライトアップ期間中。色とりどりの発光ダイオードが光の壁を作っている。



 しかし、このLEDというものは、光が非常に強く、また安定していて、無機的である。耐久性、寿命、エネルギー経済性には優れるが、装飾としてこれを使うとどうも落ち着かない思いをするのは私だけであろうか。新宿も都庁周辺のビル中庭など、軒並みこのLEDで白色、あるいは薄い紫色などに彩られているが、その中をくぐってくると気分としては全く落ち着かない。



 趣がないし、極めて、無機的、ロボット的、近未来的な印象に感じられてしまうのである。皆様の感じる印象はどうでありましょうか。