[]10月31日 土曜 午後 九浦の家 カンテレコンサート
「九浦の家」とよばれる吉祥寺東町コミュニティセンターで、北欧フィンランドの伝統楽器、カンテレのコンサートがある。
10月31日 土曜 午後 九浦の家
カンテレ 〜フィンランドの響き コンサート〜
演奏:はざた雅子
¥500 お茶が付きます。
カンテレは、kantele と綴る。スカンジナビア半島のフィンランド伝統楽器。木の胴に張った弦を指でつま弾いて演奏する。リュートなどと同じく昔から多くの楽曲にあわせて演奏されてきた。フィンランドには口承の叙情詩集で ”Kanteletar" というものもある。フィンランドの心、「森の湖の国」の伝説を奏でる楽器。その思想、世界観がよくわかる楽器である。
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キラキラした水面を見るような涼しさを感じさせる音色のカンテレ。「森と湖の国」フィンランドに、2000年前からその原型はあった、という。フィンランドの国民的叙事詩「カレワラ」によると、老賢者ワイナミョイネンが、大カマスのアゴの骨を枠に、馬の毛を弦にして作ったものという。彼がカンテレを奏でると国中の人々が眠りに落ちた、との伝説もある。
翼型の共鳴箱に弦を張ったカンテレは、現在は5〜39弦まで大小さまざま。弦はスチールが主で、原型となった5弦のものは、1本の木をくりぬいて作られている。見た目は琴に近く、指で弾く様子は横倒しにしたハープのようだ。フィンランドの小学校などでは、今も音楽の授業に使われる。20弦以上の大きいものは、木の板を組み合わせた箱に弦を張り、消音機能や半音操作ができるレバーを持つ。多様化した現代の音楽に合わせた変化を今も続けている。
オルゴールのような、ハープのような、繊細で多彩な音色や響きは、家庭や自然の中で歌やダンスの伴奏として、即興的な演奏に欠かせない楽器として親しまれてきた。フィンランドの歴史を語る楽器として、またクラシックなどの独奏楽器としても愛されている。