除夜の鐘 初詣

6a97e77d.jpg 小田原の動物園のインドゾウがいなくなったことに伴い、日本最長老となったゾウのはなこ(64歳)。



 井の頭恩賜公園

 TEL 0422-47-6900

 FAX 0422-47-9371

 〒180-0005 東京都武蔵野市御殿山1-18-31

 

 動物園は2日から開いている。

 

 激動の2010年が終わる。除夜の鐘、初詣のシーズンである。吉祥寺には除夜の鐘をつく寺が一つあり、武蔵野八幡宮の隣にある安養寺。音は小さ目にしているが、大きな鐘があり参拝者もついている。武蔵野八幡宮には毎年、多数の初詣客がやってくる。月窓寺など仏教の寺も含めればかなりの参拝数になり、1月には武蔵野七福神巡りバスという200円の巡回バスも走る。金谷山大法寺など小さなところも含めて一巡りできるようになっている。



 キリスト教の教会には年末年始が縁遠い。特にプロテスタントの教会には何の関係もない。カトリックでは大晦日24時=元旦0時にミサを行う教会が多くあり、元旦にも何度かミサがある。これを信徒版の初詣として出かける人も多い。プロテスタントがこうした取り組みをやらない理由は良くわからない。古代より1月第一日曜=公現日までは「クリスマス」とされているので、元旦にそれに関連する集いを行っても良いはずだが、非常に少数派である。



 普通、プロテスタントの教会は、圧倒的に日曜の午前中に礼拝を行う。朝9時前後から日曜学校・礼拝などを行い、10時前後からお昼にかけて主日礼拝としているところが多い。元々、旧約の時代には礼拝は金曜の日没から土曜の日没までの間、どこかで行われるものであった。日曜が週の初日であり、土曜が週の末日とされているのはそういう意味であり、創世記から来ている。かつては時計がなく日没から日没までが日時の数え方であったが、金曜の日没以降、週末の土曜を「安息日」として定めていた。



 その後、キリスト教が、週の始まる日曜に安息日を変更することになる。この日を仕事を休み礼拝の日としたのは、創造は初め日曜に光をもたらしたこと、また、イエス・キリストが処刑され「三日目の日曜」に復活されたことを記念してのことから来ているとされている。ユダヤ教は以前と代わらず土曜の礼拝日を動かしていないし、キリスト教にもセブンスデーアドベンチストのように土曜の礼拝日を堅持している教派もある。多くの教派で土曜から日曜に主日が移動されたことから、それゆえ、例えばカトリックなどでは土曜の日没から日曜の日没までの間に行うミサを「主日ミサ」と定め、この間、信徒の都合に合わせて何度もミサを行う。信徒はそのいずれかに、どこかの教会で足を運ぶ。日本語だけでなく、ラテン語、英語、スペイン語などの他、いずれの言語のミサであっても構わないことになっているそうである。



 現在、日曜の午前に都合が付く人は少なくなっている。サービス業に務める人の多くが不可能である。不動産業、百貨店、レストラン、娯楽施設などの他、医療や介護の仕事、バス・鉄道など公共交通の仕事もそうである。そうであれば、土曜の夜遅くとか、日曜の早朝とか、そういった時間帯に礼拝を設けて対応しなければ信徒の都合には合わせられないはずであるが、そうした教会はほとんどない。



 初詣にしても、主日にしてもそうであるが、伝道不信や信徒減少を嘆く声の割には、少しそうした教会は努力不足ではないかと思うことがある。