[]グーグーだって猫である

49ac3552.jpg 四軒寺交差点のところにかつてはあった「アニメイト」も撤退して20年近くになろうか。元々、吉祥寺は多くの漫画家が暮らしたり事務所を持つ街だった。かの宮崎駿監督もかつては吉祥寺を拠点にしていた。スタジオジブリは現在、小金井市に移転しており最新作、「崖の上のポニョ」の船の名が「小金井丸」となっているのはそうした由来がある。「北斗の拳」の原哲夫は今も吉祥寺をホームタウンにしている。すでに70歳近いお年になられた水森亜土さんも吉祥寺馴染みの漫画家さん。

 

 吉祥寺が漫画家の街になった仕事に用いる画材や物品が手に入れやすかったことや、都心から適度に離れていて緑があったりして落ち着いていたことなどが理由。同じ理由で小説家や学者なども多かった。緑地が減ったり、人が多くなったりして若者の街に変貌したこともあり、こうした人たちの居住は今、だいぶ減っているようだ。



 今、吉祥寺を舞台にして、女性の漫画家を主役に映画が作られ封切り直前になっている。主役は「麻子」という吉祥寺に住む天才漫画家という設定。少女漫画界の人気作家、大島弓子が、飼い猫たちとの愛しい日々を綴った自伝的人気エッセイ漫画「グーグーだって猫である」を映画化したものである。最新号の武蔵野市役所広報新聞、「むさしの市報」にも市長の邑上が小泉今日子らと並んで記念撮影している様子が記事になっている。



 13年と5ヶ月と1日、一緒に暮らした猫のサバを突然亡くし、悲しみのあまり、漫画を描けなくなってしまった。そうした中で麻子はある子猫と運命的に出会う。ひときわ小さな、ぐるぐる巻き模様のアメリカン・ショートヘア。麻子がつけた名前は、グーグー。以来、一緒にご飯を食べ、散歩して、寝るという幸せな日々が始まった。



 不思議な青年、青自との恋、アシスタント達と話す新作のアイディア、毎日がうまく動き始めるが、ある日突然、麻子は思いかけないことを知らされることになる・・・。



 猫は一度も飼ったことがないし、特に好きではないが、犬は好きである。実家に暮らしている犬は弟が学生時代、下宿先で寒い冬の日に雨に濡れて震えているへんてこりんな雑種を見ていられず拾ってしまい、飼えなくなって実家に連れて帰ったもの。今も生きている。個人的にこの映画の物語と重なるところが感じられた。私は往復10時間もかけてこの犬をわざわざ迎えに行ったことがあるのに、この犬にとって家族内での私のランキングは4位のようである。



 さて、本作の舞台が吉祥寺ということで、井の頭公園、駅前の百貨店群、静かな住宅街、落ち着いて懐かしい街などが出てくる。ここに住む登場人物たちにも注目されたい。それにしてもまだ小泉今日子は現役でがんばっているのかと思わされた。私が小中学生の時のアイドルである。



 吉祥寺では、駅前のアーケードである「サンロード」の一番端っこ、「バウスシアター」で後悔される。

 

 『グーグーだって猫である』 9/6(土)より公開!!



 “グーグー等身大”ポストカード付前売券(1500円)発売中



 犬童一心監督(これまでに『ジョゼと虎と魚たち』、『眉山』など)

 大島弓子原作

 音楽:細野晴臣

 主演:小泉今日子

 

 上野樹里加瀬亮森三中、林直次郎、マーティ・フリードマン大後寿々花、林直次郎(平川地一丁目)など。+ 猫たち。



 (C)2008「グーグーだって猫である」フィルムパートナーズ



 ■ 2008年/日本/1時間56分/配給:アスミック・エース

 

 上映時間 11:30/13:50/16:10/18:30



 整理番号(※お一人様3枚まで/前売り券の方も整理番号をお求めください)

・11:30は先着順

・13:50の回の受付開始時間 11:40より

・16:10の回の受付開始時間 14:00より

・18:30の回の受付開始時間 16:20より



 当日料金

 一般1.800円/大・高校生1.500円/小・中・シニア・会員1.000円