バウスシアター 高レベル放射性廃棄物最終処分場映画を放映

　吉祥寺駅北口、サンロード商店街のもっとも北側にある小さな映画館、吉祥寺バウスシアター。



　http://www.baustheater.com

　TEL 0422-22-3555



　明日、4月16日から原子力発電所から出される高レベル放射性廃棄物の最終処分場を描いたドキュメンタリー映画である

　

　「100,000年後の安全」



　が1週間限定でレイトショー公開される。



　フィンランドのオルキルオトに建設されている高レベル放射性廃棄物の最終処分場「オンカロ（隠し場所）」。この施設に初めてカメラが潜入し、安全になるまで「最低10万年」を要するという廃棄物を人類がその間、管理できるのかを処分場の当事者に問うという内容のドキュメンタリー作品である。



　原子力発電所が日々暫定的な集積所に蓄えている高レベル放射性廃棄物の捨て場所については世界各国で悩みの種になっている。ロシアでは地下１０００ｍ以上の大深度地下の固い岩盤の中に捨てる方針をとったりしている。



　天災や人災の影響を受けにくい地層処分を選択したフィンランドは、世界に先駆けて岩盤層の地下500メートルに地下都市のような巨大な永久地層処分場を建設した。一定量に達する約100年後に施設を封印し再び開けられないようにする予定になっている。



　配給元のアップリンク（渋谷区）は今秋に公開を予定していたが、福島原発事故を受けて大急ぎで上映を早めた。こうした映画はしっかりと充分な宣伝期間をとってから公開されるのが普通だが、現在の原発事故のタイミングが最善だと判断された。今回の上映も緊急上映と言えるほど急に決めたものである。



　この映画では原発について賛成も反対も訴えていないが、原発の放射性廃棄物についての理解を深める上で重要なきっかけになる。監督は映像作家で音響も劇場での公開を意図した音作りがされている。映像作品としても優れたドキュメンタリー映画である。

　

　上映は20時30分から（19時30分より整理番号配布）。入場料のうち200円が福島県社会福祉課に義援金として寄付。今月22日までの公開。